このテーマを見て、一見楽観的のような、逆に今の社会情勢(特にヨーロッパ)を皮肉っているのかと感じましたが、国ごとのパビリオンに展示されている作品は圧倒的に民族・政治をテーマにしたものが多く、それをアートを通じて伝える役割ができるのではという希望からこのようなテーマになったと解釈。(すみません。全く美術の研究をしたことがない私がいうので安易かもしれません)
その中で日本は、作品の規模やアウトプットで勝負してるわけでなく、そのアウトプットになるまでの発想や問題意識他の国と完全に違う印象を持ちました。
例えば、民族問題をテーマにした時、映像や彫刻・絵画などで作品にしている人が多い中、田中 功起は「家から原発がある場所まで徒歩で歩く」行為自体が作品になっていたり、
島袋道浩も「macboolairを研いで包丁にする、iphoneを石を交換する」というプロジェクト自体が作品になっていて、展示が独特だった印象。個人的には、新しいアートの形といったら安易な言葉になってしまうけれど、その考え自体を展示しようとすることに非常にワクワクしました。
他のパビリオンについて(棚原勝手にセレクト) 残念ながらドイツ館はその日やっていなかった絶&望
日本館
ロシア館 人が埋め込まれている彫刻がやけちゃっちくて、変な四角の模様がついているし、えええどうしたのって思ったら、ipadをかざすと、その彫刻の中が映し出されてサーモグラフィー?のようなアニメーションで人が動いているのが見える。
オーストリア館 普段の使っている道具を普段とは違う使い方で試してみる。
中国館
現代問題を、伝統手法でアプローチしている。刺繍や影絵。
ベネチアの洗濯の干し方がよかったので、あるたび撮っていたら写真が結構溜まってた。 日本だと、あまり、洗濯を堂々と干したくない方ですが、ここまで堂々と干してると清々しくなる。
他にもペルー館はずらりとお面・・・
イタリア館
よくわからなかったけれど、怖い。
どこの国かど忘れしたけれど、これも素敵だった。
おそらく社会主義?時代のバッチを色別に貼って虹にしている。
国別のパビリオンがありつつ、また別の場所にアーティスト別の会場があり、量がすごい。。。国別の展示は、各国、セレクトしたこれぞっていうアーティスト一人絞って展示しているので、一人の作品が深く展示されている感じで、国別に個性が出てました。でもやっぱり、その国に対する問題意識に関する作品が多かった気がします。
変わって、アーティスト別はその人自身の問題意識というかメッセージ性があるので、大きな会場で小さい区切りで分けられている展示だと見るのがとても大変。。。興味がある人の作品はメモってあとでネットで深く調べよ、、、ってなりました。
2日間しかなく、しかもダミアンハーストなどなど他にも見たい展示がいくつかあったので、ベネチア3日間少なかったな〜という印象ですが、ヴェネチアビエンナーレ・ドクメンタ・ミュンスターと10年に一度の年なので、沢山見て吸収しようと思います・・・!