非常に面白かったので、忘備録のため記録します。
Gropius-Bau
チケット15€もして、最初は高いと思ったのですが展覧会を3つも見れたので非常に満足でした。
地上階では、「庭園」をテーマにした展覧会、上の階では、ベルリンの壁、差別などをテーマにした展覧会とアーティストWu Tsangの個展をやっていました。
まずは上の階から。展示の名前は、
Walking Through Walls
まさに壁をテーマにベルリンの壁があった当時の写真やベルリンの壁を彷彿とさせる作品たちがあります。
例えば、おそらくベルリンの西ベルリンと東ベルリンの分断を表したインスタレーション。実際にその上に立つこともできます。
他には、影だと思って、どこに作品があるのか。作品を探してみたら、影だと思っていたものは影ではなく、うっすら壁と地面に影のように書かれた絵。
学芸員の方に言われないと、来場者もこの部屋には作品ないんだ〜って素通りしていく。この大きな鉄橋も存在感があるはずなのに、影になることで存在がなくなる感じがとても面白い。
これは、展示のキービジュアルにもなっている作品。
大きな大理石をロープで上と横から引っ張ることで直立してある。すんごい迫力。まさにベルリンの壁がイメージできる作品。ロープで両側から同じくらい引っ張らないとこんなに垂直にならない。そのロープが協力しあっているというよりは、抵抗している感じがしました。
もう一つは、監視カメラを油絵にした作品。
絵を飾る位置も上の方で、監視カメラが本当にありそうな位置にそれぞれずらしてある。
Garten der irdischen Freuden
そして、地上階の庭園をテーマにした展示は、とてもボリューミーでもう一回行かないといけないなってレベルでした(土曜日に行ったので人がめちゃくちゃ多買ったのもある)
作品のキュレーションは、庭園をテーマにしていてパフォーマンスから映像作品、インスタレーション、アクティビズムなどなどジャンルも様々でした。ちょっと建物の作りが難しくて、家に帰って、こんな作品もあったの!見てない!っていうのもありましたが、見た中で興味があったもの。
ジョン・ケージ 「龍安寺」 龍安寺の作品は何回も見たことがあったのですが恥ずかしながら今回初めてこの龍安寺の庭の石の絵たちが音楽を示しているということを初めて知りました。うっすら、円がいくつも書いてある。先日、ベルリンアートウィークでもナムジュンパイクとジョン・ケージの展覧会にも行ったのですが、音楽をここまで広く捉えた作品群は、正直学部自体から何回か見ても、理解できないものがたくさんあったのですが、最近やっとなるほど、、、と思えてきた気がします(本当にそんな気がするだけ…笑)
あと、全体を見た後に日本の枯山水を考えると非常に独特の文化だな、と思います。やっぱ西洋ではガーデンは色鮮やかで綺麗に人工的に手入れをするというイメージですが、日本の場合はむしろ人間の手が入ったように見せない感じだったり、かといえば全く緑を排除して石だけで庭を表現するというのは、非常に謎。京都に住んでいたのにその根源が全くわからないので勉強する必要があるなと思いました。
あとは、ピピロッティリストの映像。寝ながら上を見て鑑賞するタイプなのですが、人が多すぎて寝てみることができず、立ちながら見ました。ピピロッティリストは原色の色使いが強い映像を作るアーティストな印象。本作品はアダムとイヴの物語でした。庭の中で走る男女が、どんどん2重?の映像になって、ユートピアな世界観がありました。(うまく伝えられず悔しいです)
あとは、アメリカのどこかは忘れましたが市庁舎前にガーデンを作る取り組みも、作品として興味深い。
日本でも、岐阜に住んでいる時、大垣駅の前の花壇に花を植えているボランティアの人がいた。その時はなんとも思っていなかったけれど、駅前や市庁舎前、道脇に花壇を作る動きってどこから始まったんだろう。。。
とにかく、非常にボリューミーなので、1日いれそうなくらいです。なかなか英語の解説も解読するのに苦労するので、もっと英語が読めたらな〜といつものごとく自己嫌悪に陥りながら、見ましたが非常に面白くてもう一回行こうと思います。土曜で混んでいたので次は平日に…!!!