写真専門のギャラリーでやっている「No Photo on the dance floor!」が良いとオススメされたので行ってみたら非常に良かったので、記録します。
この展示では、ベルリンの壁崩壊から現在までベルリンのクラブカルチャーがどのように変わって行ったのか写真や映像で展示しています。
展示の入り口で、クラブの入場のスタンプの映像が流れて展示始まるよ〜て感じがしてよかったです。
まず、ベルリンのクラブの前提として、展示のタイトルにもなっているように、写真禁止が一番面白いところかもしれません。まだ、私はザ・クラブ!みたいなところに行ってないですが、入り口でスマホのカメラ部分に写真撮れないようにシールを貼るところもあるそうです。このことからも、ベルリンのクラブカルチャーがいかに、政府などや規制から逃れられる場所として、市民側から暗黙の了解の場所として続けられている印象があります。
最初に、90年代〜00年代のベルリンのクラブの箱の写真が並びます。本当に外見も、ボロッボロの落書きだらけの建物で、中も中央の机にDJ機器が置いてあるだけの写真が多く、今に比べるといかにアンダーグラウンドにベルリンのいたるところにクラブが存在していたんだな〜ていうのがわかります。今は、かなりベルリンのクラブは観光地化、物価上昇?により、潰れているところも多いと聞いたので、20年前の盛り上がりを感じてみたかったなと思いました。
合わせて、その年代のクラブに来ている人の写真が続きます。もう、汚い(笑)ただのコンクリートの空間の中にほぼ裸の人たちが踊り狂っている写真が続いて、ちょうどベルリンの壁崩壊してから10年経ったか経っていないくらいなので、若い世代のパワーをすんごく感じます。なんでもありっていう感じ。きっと、日本の風俗街のようにこうやって、解放できる場所、なんというかまだ行政が整備しきれていないことが、逆にカルチャーを生むきっかけを作っていてそれが非常に面白い。イメージ、街の「隙間」のような。
今のベルリンは、引っ越してからまだ半年も経ってないけれど、もう観光地化されていたり、家賃がガンと上がってむしろ、若い世代が他の国に引っ越しているのでこの「隙間」がどんどんなくなってきているのかな〜と思いました。
そして、ベルリンにあるkitkatclubの創始者?の女性のインタビュー映像。このkitkatclubというのが、独特でベルリンでは有名。私も行ったことがないし、多分入れないのですが(笑)クラブの中は、ほぼ裸の人しかいなくて、もういろんな場所であらゆることが起きているという(笑)場所らしいのですが、その創始者が言っていたこの場所の意義は、音楽と性の融合と行っていて、ある意味人間にとって性の解放、とか一般的に人前で裸になることが許さられていないことに対して、この中ではそういうのを全て取っ払って、全て解放できる場所であるということ。
普通なら、絶対規制されるべきところをこうやってまだ残して続いているのに非常に興味が湧きました。というか、どうやって残っているんだろうか….
あとは、もうベルリンのクラブのドン、ベルクハインについて。地味に家からすぐなのですが、チキンで行ったことはありません。もう、入場規制で半分以上は入り口でセキュリティーの人に無根拠に弾かれて入れないという場所なのですが、そのベルクハインに関する映像もありました。もちろんベルクハインも内部の写真は禁止なので、ネットにもクラブの中の写真はなく、初めて展示で内部を見ることができました。誰もいない時にとった映像なので実際にどのようにイベントがおこなれて人がいるのかわかりませんが、ここもだだっ広い箱、というか倉庫って感じです。
あとはイベントのフライヤーが飾られた部屋も面白い。alvanotoのライブ映像が流れながら見るという(笑)
文章力がないせいで、うまく語れてないですが、時代とともにベルリンのクラブがどのように変化したのか、という部分と、ベルリンがどんどん観光地(規制が厳しくなる)化している中でも、ベルリンのクラブが昔と同じように守っている部分(プライバシー面など)の軌跡や考えを観れたことは非常に良い機会でした。そして、やっぱり音楽が人に与える影響ってすごいな、ということも改めて感じました。ありきたりな感想しか、かいてない気がしますが、私もベルリンに住んでいるからこそ「今のベルリン」の音楽や雰囲気をもっと外に出て感じたいな、と改めて思った展示でした。