TANAHARA MIZUKI Portfolio
偶然を促す広場
2017
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フィルターバブルはイーライ・パリサーが同名の著書で述べられている「自分に最適化された選択環境でしか選択が与えられなくなることで自分の志向や指向や思考が一定方向へと狭められ、抜け出せなくなる。」ことを意味する造語である。ただ、フィルターバブルから完全に脱出するとなると極論、ネットを遮断することが一番有効なことかもしれませんが、現実的ではないと考える。よって、本作品はフィルターバブルから完全に脱出することを進めるのではなく、最適化された空間からあえて定期的に抜け出し、自分とは違う意見に出会ったり、新しい学びや発見をできる機会を作ることで、先ほどいったフィルターバブルの問題に陥らないようにできるのではないか、と考え「リアルの世界で、偶然に身を委ね出会ったものに惹かれたり、出会った人と交流を持つ」ためにはどうすれば良いかとテーマとし、偶然的にリアルの空間で出会うことができる場についてのプロトタイプ展示を行なった。十字路やT字路を想定した仕切りを押して進んでいくが、ランダムに全回転できないよう台を設置してあるため、自分が思った通りに進まないことで、端っこと端っこから、向かい合って歩いた場合、会いたいのに会えない、会いたくないのに会えないような空間を引き起こすことができる。
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